2026/04/17 06:01
おはようございます。

参考データ(2026年4月中旬時点)
ENEOS: 潤滑油全般のオーダー一時停止・厳格な出荷制限
コスモ石油: エンジン油・トランス油を除く全油種の受注停止(添加剤不足)
市場価格: 4月1日より多くのメーカーが大幅な値上げを実施中
現在の潤滑油不足は、単なる原油価格の上昇だけでなく
2026年4月現在、物理的に「モノが入ってこない・作れない」という構造的な供給危機に陥っています。
専門的な視点から、現在の異常事態の背景と見通しを整理しました。
1. なぜ「ギアオイル」から消えたのか
エンジンオイルに比べ、ギアオイル(トランスミッション油やデフ油)は生産量が少なく、特定の添加剤への依存度が高いため、供給網の寸断に非常に弱いです。
添加剤の枯渇: ギアオイルに必須の極圧剤などの添加剤は、中東や北米の特定拠点に依存しています。現在、ホルムズ海峡の封鎖や輸送ルートの変更(喜望峰回りへの変更による2週間以上の遅延)により、国内工場の製造ラインが止まっています。
メーカーの出荷停止: 大手石油メーカー(ENEOS等)は、4月に入り**「月内の潤滑油オーダー全停止」や、過去の実績に基づく「割当販売」**へと舵を切っています。新規の注文や、特定の粘度の入手は絶望的な状況です。
2. エンジンオイルの供給も危うい理由
エンジンオイルについても、予断を許さない状況が続いています。
ベースオイルの不足: 原料となる高品質なベースオイル(Group IIIなど)の供給元である中東の製油所が、紛争の影響で稼働率を大幅に下げています。
容器(ペール缶)問題: 意外な盲点ですが、オイルを詰めるペール缶の持ち手(プラスチック製)や、ドラム缶を洗浄するための溶剤までもが石油不足で枯渇しており、**「中身はあっても容器がないから出荷できない」**という事態まで発生しています。
3. 今後の動向と現実的な対策
状況が改善するには、少なくとも3ヶ月程度の時間が必要だという見方が有力です。
「割当販売」の深刻化: ショップや整備工場では、馴染みの業者からしか仕入れられない状態が続きます。ネット通販等で見かける在庫も今後姿を消すか価格が数倍に跳ね上がる可能性があります。
スペックの妥協が必要になる可能性: 普段愛用している特定の銘柄にこだわると、作業自体ができなくなる恐れがあります。現在は「確保」を優先し早めの交換をしておくのが現実的な方法です。

